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「森の小学校」で育む木々の記憶 森林環境譲与税を活用した木育プログラム 「森の小学校」で育む木々の記憶 森林環境譲与税を活用した木育プログラム

「森の小学校」で育む木々の記憶
森林環境譲与税を活用した
木育プログラム

SHON ANDO
SAKI KIRYU

安藤 彰音
木竜 咲希

北区 生活環境部環境課

01 子どもたちが環境や
エコを楽しく学ぶ
「省エネ道場」

子どもたちが環境やエコを楽しく学ぶ「省エネ道場」

01 子どもたちが環境や
エコを楽しく学ぶ
「省エネ道場」

北区では、座学や工作などの体験を通して、楽しみながら環境やエコについての理解を深める場として「省エネ道場」を開催しています。区内在住・在学の小学生を対象に、エネルギー・気候変動・森林保全・資源循環などをテーマにしたプログラムを用意しています。近年は友好都市の群馬県中之条町と連携した特別講座や、保護者と一緒に学べる親子講座などを開催し、内容の充実を図っています。

「省エネ道場」がスタートしたのは2016年に遡ります。持続可能な環境共生都市の実現に向けた地域の絆づくりを推進するため、「北区ecoかるた」を作成しました。「かるた」という身近な遊びを通して、小さいお子さんから大人まで、楽しみながら環境やエコに関する知識や取り組みを学ぶことができます。かるたは「あ」〜「わ」の全44種あり、いずれも区内在住・在学の小学生から募集した標語です。これを活用した環境学習の場として「省エネ道場」がスタートしました。

「省エネ道場」の他にも、北区では自然環境への理解を深める「自然ふれあい情報館」、花やみどりと触れ合い、植物の育て方や楽しみ方を学べる「みどりと環境の情報館(エコベルデ)」などの環境学習施設を運営しています。また、地域の環境教育の担い手を養成するために、環境リーダー養成講座などを開講しています。小さい頃から森林や環境について学習するのはとても大切なことです。森林や環境について考える機会を作り、「自分ごと」として身近に感じてもらうことで、日常生活における自主的かつ積極的な環境配慮行動を促すきっかけになればと考えています。

02 森林環境譲与税を活用した
木育プログラムを開催

森林環境譲与税を活用した木育プログラムを開催

02 森林環境譲与税を活用した
木育プログラムを開催

2019年3月に「森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律」が成立し、「森林環境譲与税」の運用が始まりました。北区ではこれまで「子どもが木材に親しむ環境づくり」のために使ってきました。例えば、子どもたちに最も身近な「学校施設」を更新する際に木材を活用したり、「省エネ道場」の講座で活用したり。身近に木材がある環境を提供し、木材に対する興味・関心を引き出すことを大切にしています。

2023年8月に実施した「省エネ道場」の特別講座では、木育をテーマにした企画を東京ガスコミュニケーションズに依頼し、「クイズで発見!日本の森のひみつ〜中之条町の木でコースター作り〜」を開催しました。日々小学校に通う子どもたちが親しみやすい「学校仕立て」のプログラムになっており、森林や木材に親しみのない子どもたちでも学習しやすいクイズ形式のコンテンツが非常に印象的でした。

本講座は、東京ガスコミュニケーションズ・中之条町・北区の連携プログラムです。事業の成功には三者が連携し、同じ方向に向かって進んでいかなければなりません。東京ガスコミュニケーションズにリードしていただきながら、企画段階から何度も打ち合わせを重ね、お互いの役割や認識に齟齬が生じないよう進めたことが本事業の成功のポイントだと考えています。また、当日は中之条町の方々にもリモートにてご参加いただき、現地の木材を使って工作をしたり、実物の葉や枝を見たり触ったりする子どもたちとコミュニケーションを取りました。

03 ゼロカーボンシティの
実現に向けて

ゼロカーボンシティの実現に向けて

03 ゼロカーボンシティの
実現に向けて

本講座は、参加する小学生が中之条町にある「森の小学校」にやってきた転校生として、仲間と一緒に日本の森の秘密について学ぶというストーリーです。子どもたちは身近に触れることのない「木」に非常に興味を抱いている様子で、学習材料として使用した直径10cmほどの大きな檜の枝を「いい匂いがするから」という理由で持ち帰る子も見受けられました。保護者のみなさまからは「親が教えていないことを教えてくれる」「講座で学んだことを、工作を通じて記憶に残すことができる」という声をいただくなど、多くの反響がありました。

皆さまからのお声を受け、北区としてさらに力強く「子どもが木材に親しむ環境づくり」を推進していくとともに、子どもたちが木材に興味や親しみを持つきっかけを提供することが大切だと感じています。

今回は友好都市である中之条町の木材を使用して「コースター作り」を行いましたが、次回以降は子どもたちが普段使いできるものを作れば、より身近に「木」を感じてもらえるかもしれません。また、東京都が推進する「多摩産材」を題材とした講座や工作を行うことで、都市部に住む子どもたちに、「都心にも豊かな自然がある」という気づきを与えられるはずです。

北区は2021年6月に「北区ゼロカーボンシティ宣言」を表明しており、脱炭素社会への移行に取り組む必要があります。今後は環境づくりのみならず、ゼロカーボンシティの実現に向けた取り組みにも森林環境譲与税を活用していきたいと考えています。

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豊かな生活を保つ森の役割

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これまでの導入事例写真

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