革新的技術を魅せる場所へ

KOHEI
EGUCHI

江口 晃平

東京ガス株式会社 
水素・カーボンマネジメント技術戦略部

想いを
ストーリーにのせて

想いを
ストーリーにのせて

東京ガスグループでは、長期経営ビジョン「compass2030」を掲げ、「次世代のエネルギーシステムをリードしながら、価値を創出し続ける企業グループになることを目指す」という方針を示しています。その中の挑戦の1つが「CO2ネット・ゼロ」をリードすることです。

そのために様々な活動が行われていますが、私が勤務する「横浜テクノステーション」もその活動の一部を担う場所です。

東京ガスは約50年前に日本で初めて液化天然ガス(LNG)を導入してから、天然ガスの普及拡大と並行して、ガスコージェネレーションシステム(注1)や燃料電池など、天然ガスを効率良く利用する技術の開発を行ってきました。
そうして長年続いた東京ガスの技術開発は今、「 CO2ネット・ゼロ」へ向かい始めています。水素とCO2を化学反応させて、都市ガスの主成分であるメタンを合成する「メタネーション」の開発をはじめとした、脱炭素を叶えるための研究開発が進みつつあります。

もともとこの「横浜テクノステーション」では、お客さまをお招きして当社の脱炭素に関する取り組みについて理解を深めてもらうための見学施設としての役割も担っています。しかし、実態は取り組んでいる技術開発をそれぞれ独立して説明する形になっており、お客さまにとって全体感や位置づけを理解しづらかったことが課題でした。そこで、この場所が未来を担う大きな技術革新が行われている場所だということを、より解りやすく体感できる場所にしたいという想いから、施設の改装を考えていました。

見学施設のコンセプト検討から改装までを東京ガスコミュニケーションズさんへご依頼して、「CO2ネット・ゼロ」を掲げ研究を進めている当施設のコンセプトとともに、CARBON STOCK FURNITUREをご提案いただき、施設のストーリーと家具のストーリーも合致していたため導入を決めました。

(注1)都市ガスを燃料として、必要な場所で電気をつくり、同時に発生する熱を冷房・暖房・給湯・蒸気などに利用できるシステムのこと。

「カーボンニュートラル」が
目に見えるプロダクト

「カーボンニュートラル」が
目に見えるプロダクト

「脱炭素」や「カーボンニュートラル」など、大きな概念は説明だけでは伝わりにくいのですが、CARBON STOCK FURNITUREには固定したCO2量が印字されているので、通常目に見えない「脱炭素社会実現への貢献」を視覚的に認識できるというのは、ご覧いただく方に大きなインパクトを与えますね。
さらに当社が提供している“カーボンニュートラルLNG”(注2)との親和性も高いと思っています。

カーボンニュートラルLNGは、環境保全プロジェクトにより創出されたCO2クレジットで相殺することにより、この天然ガスを使用してもCO2が発生しないとみなされるLNGのことをいいます。
CARBON STOCK FURNITUREを通じて国産木材を積極利用することは、カーボンニュートラルLNGを始めとした当社の環境への取組に対する説得力も増しますし、木材そのものが目の前にあるのは大きなアピールポイントになるでしょう。目で見て、触って、香りもする。こうして五感に訴える家具はそう多くないと思います。

私はこの場所をただの見学施設にするのではなく、私たちが目指すものを体現する施設にしたいと考えていました。家具だけでなく、壁材にも環境へ配慮した内装材を使用するなど、施設のコンセプトに合った、ストーリーのある仕上がりになり満足しています。

(注2)天然ガスの採掘から燃焼に至るまでの工程で発生する温室効果ガスを、CO2クレジットで相殺(カーボン・オフセット)し、燃焼させても地球規模ではCO2が発生しないとみなすLNGのこと。CNLからカーボンニュートラルな都市ガスを製造し供給している。

2トンのCO2
固定された空間で
未来を語る

2トンのCO2
固定された空間で
未来を語る

ここにあるCARBON STOCK FURNITUREは、約2トンのCO2を固定しています。

展示スペースには、当社が開発した家庭用燃料電池“エネファーム“の実機が展示されています。
エネファームは従来のシステムに比べ、年間で約1トンの CO2の排出を削減できるのですが、「CARBON STOCK FURNITURECO2固定量の約半分の量が、エネファームを1年利用することで排出削減できる量です」など、両方を引き合いに出すと印象に残りますし理解も深まると思います。エネファームだけでなく、様々な環境に配慮したエネルギーと比べてみるのもおもしろいですね。

今までも、年間1000人以上の方にこの場所で東京ガスが目指す「カーボンニュートラル」を始めとする、新しいエネルギーの形についてご説明させていただいていましたが、今後はCARBON STOCK FURNITUREとリンクして、より深い体験をしてもらえる施設に生まれ変わると思います。

今出ているアイデアとして、施設を見学してくださった方に、国産木材を使用して作られたノベルティをお渡ししようと考えているのですが、小さな木片であっても木はCO2を固定しています。

「この施設を訪れるたびに、CO2が固定される」というストーリーは、東京ガスの目指す未来と、CARBON STOCK FURNITUREの存在を具現化しているアイテムになるでしょう。

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豊かな生活を保つ森の役割

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